アルテルナンス(Alternance)について
アルテルナンスについてご存知ですか?
フランスでは、たくさんの学生が毎年アルテルナンス(Alternance)を探しています。皆さんは、アルテルナンスのことをご存知ですか?今回はアルテルナンスの良い点や不便な点についてご紹介していきます。
アルテルナンスは、フランスの教育手法の一つです。アルテルナンスのコンセプトは半分は学校で勉強をし、半分は企業で研修をすることです。その為、学生は大学などの高等教育機関にて勉強を続けることが出来ます。企業での研修も同時に行うので、希望の職種の経験も積むことが出来ます。このApprentissageシステムのことを一般的にフランスでは、アルテルナンス(Alternance)と呼びます。
契約について:
アルテルナンス契約では、2つのタイプの契約があります。Le contrat d’apprentissage と Le contrat de professionnalisationの2つの契約タイプとなっています。これらの2つの契約の違いは、契約期間、授業の期間や支払われる給料の違いなどがあります。
違いについて簡単に説明していくと、Contrat d’apprentissageでは、初期教育訓練(Formation initale)にのみ対応しており、継続職業訓練(Formation continue)は、Contrat professionalisationに対応しています。
また、給料、税金、年齢の違いなどもあります。Contrat professionalisationは、対象年齢が高く設定されているので給料はContrat d’apprentissageよりも良い給料となっていますが、税金は高くなっています。
Apprentissageの場合は、支払われる給料から税金や社会保障費が引かれないので、支給額が手取り額となります。
勤務時間 :
一般的には、1週間のうち学校での授業が2日、会社での仕事が3日となっています。また、試験期間、バカンス期間などによってリズムが変わってくることがあります。基本的には、一般の社員と同じ週35時間の労働時間となります。授業の時間も35時間の内訳に入っています。
給料 :
Contrat d’apprentissage:
Contrat de professionnalisation:
上記の金額は最低金額となっていますので、金融機関など会社にによってはこれ以上支払われる場合もあります。
良い点と悪い点
最もいい点としては、アルテルナンス契約で高等教育機関などに登録した場合、授業料がOPCOによって支払われますのでご自身で支払う必要がありません。私立のビジネススクールなどは授業料は高くなっていますので、アルテルナンス契約を見つけることができ、希望の学校のカリキュラムがアルテルナンスに対応している場合、授業料をご自身で支払う必要はありません。また、学士課程、修士課程にもよりますが、1年~3年の就労経験も得ることが出来ます。また、アルテルナンス契約の後に、同じ企業で正規社員としてCDIの契約を得ることも可能です。
悪い点としては、会社と学校の行き来になるので、仕事終わりに学校の課題などをする必要があります。レポート、論文作成や試験準備なども仕事の後にする必要がありますので自身の時間管理をしっかりとする必要があります。
2020年は、コロナ渦のせいでいくつもの企業がContrat d’apprentissageの給料を支払うことが出来ませんでした。それに対応するため、フランス政府は、5000€又は8000€の補助金を企業に支給するようになりました。(2020年7月1日~2021年2月28日)