Voyage de la littérature française du XXe siècle
20世紀のフランス文学を語る際に、多くの「著名な作家」が存在していますが、彼らの作品を読んだことはありますか?
今日は、現代フランス文学を代表する4名の作家を紹介していきます。
01
マルグリット・ユルスナール(Marguerite Yourcenar)
シモンヌ・ド・ボーヴォワール(Simone de Beauvoir)やマルグリット(Marguerite Duras)などの作家と比べるとマルグリット・ユルスナール(1903年~1987年)の名前は意外に感じるかも知れません。彼女は幼少期から父と家庭教師から教育を受けていました。10代の頃には、並外れた文学的洞察力と創造的な発想を発揮していました。
ユルスナールの作品は、主に歴史を題材としながら、人間の本質を深く表現しています。1951年、歴史小説『ハドリアヌス帝の回想』でフェミナ・ヴァカレスコ賞を受賞しました。この作品によって、彼女は作家として国際的な知名度を上げることになりました。1968年には、『黒の過程』にて再びフェミナ賞を受賞しました。1980年には、女性として初めてアカデミー・フランセーズの会員に選ばれました。
02
レーモン・クノー (Raymond Queneau)
レーモン・クノー (1903-1976)は、フランスの小説家、詩人、劇作家であり、文学グループ「ウリポ(Oulipo : ouvroir de littérature potentielle潜在的文学工房)」の共同創設者でもあります。 1938年にガリマール出版社に入社し、亡くなるまで勤め上げました。1947年には、バッハの『Die Kunst der Fuge』に触発された作品『文体練習』を制作しました。
映画『地下鉄のザジ(Zazie dans le métro)』をご覧になりましたか?
レーモン・クノーの小説を映画化した作品で、監督はフランス人のルイ・マレー(Louis Mahler)です。この映画は、地方からパリに初めてきた少女「ザジ」の物語です。彼女は、パリの人々の無関心を感じます。この映画は、皮肉などがあり面白い映画となっています。まだ、見ていない人は是非一度見て下さい。
03
ジョルジュ・ぺレック (Georges Perec)
ジョルジュ・ぺレック (1936-1982)は、猫好きの作家で、現代フランス文学の作家です。彼の小説は、独特な語り口で書かれていることで有名です。
1978年に出版された、『人生使用法』は現代フランス文学の代表作のひとつであり、イタリアの作家カルヴィーノが20世紀傑作と評した作品です。
彼の作品は、独特な文体の為、翻訳するのが難しいとされています。
04
アラン・ロブ=グリエ (Alain Robbe-Grillet)
アラン・ロブ=グリエ(1922-2008)は、フランスの作家・監督で、ヌーヴォー・ロマンの代表的作家とされています。
ヌーヴォー・ロマンは、アンチ・ロマンとも呼ばれ1950年~1960年にかけて流行した小説のスタイルです。このスタイルは、小説のプロット、キャラクター、テーマ、時系列を今までの小説から改革しようとするものです。先に紹介した、文学集団「ウリポ」のように、新しい文学作品の形を模索するものです。
作家であるだけでなく、ロブ=グリエは映画や脚本にも情熱を注いでいました。1960年には、『去年マリエンバートで』でシナリオを手掛け、翌年にはヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しました。
もし興味のある作品があれば、是非読んでみて下さい!